どうも、chibakyoです。
前回の記事で、16球団化は実現してほしいと言いました。
しかし、ただ球団を増やして興業的に上手くいくように改革したところで競技レベルは落ちるというところまで書きました。
その原因としては少子化やスポーツの多様化で日本の野球の競技人口が減っているからです。
その一番手取り早い方法が外国から優れた選手を連れてくることですが、現行の外国人枠制度では限界があります。
ですので、それを5つの外国人枠改革で事実上廃止するべきだと考えています。どれもある程度のブレーキは効かせていますが(いるつもりですが)、かなり外国人起用に対して緩くなっています。
外国人枠改革案
① アジア人枠の創設
2年前までJリーグで似たような制度がありました。現状4枠の外国人枠に1つアジア人枠というのを追加し、韓国や台湾などの任意のアジア出身の選手を自由に登録することができます。ただしアジア系アメリカ人などアジアで育っていないアジア系選手に関しては除外します。この制度狙いはNPBのアジア最高峰のリーグの地位を確固たるものにすることと、韓国や台湾のマーケットの確保です。将来的には中国市場も狙っていくべきです。
② 提携国枠の創設
これもJリーグで採用されていた制度で、NPBと提携する国出身の選手を日本人枠と同等に起用する仕組みです。提携先としては東南アジアやヨーロッパ、アフリカなどを想定していますが、その時の事情を鑑みて決めるべきです。狙いとしては、野球の途上国の底上げです。
③ 若手育成枠の創設
23歳以下の若い外国人選手に適用します。適用条件はシーズン開幕までに23歳以下の、いかなる国のプロチームへの所属経験が無い、本来外国人枠が適用される選手。この選手は入団時から外国人枠は適用されません。ただしこの枠で入団できるのは各球団毎年1〜2人程度に制限します。
④ 日系人枠の創設
祖父母までのいずれかが日本人である日系外国人や外国育ちの日本人など、日本のドラフト条件を満たしていないが日本にルーツを持つ人に対する枠です。これはプロチーム経験者も適用され、入団から無制限で日本人枠で出場できますが、海外経由でドラフト外入団などの不正防止のために海外在住年数は最低10年以上とするほか、各球団毎年1〜2人程度の獲得に制限します。
⑤ 一般外国人枠やアジア人枠の選手の日本人登録の年数を早める
現在の制度では外国人は国内FA権を取得して初めて日本人枠になりますが、そのためには通算8シーズンを一軍登録されなければいけません。
これを5〜6シーズン程度で日本人枠になれるようにします。
ただしFA取得の要件は日本人と変わりません。
外国人枠を改定したい別の目的
もちろん最大の目的は外国から一定レベル以上の選手を入れる人数を増やしてNPBのレベルを維持向上させることですが、目的はこれだけではありません。外国人枠改定の他の目的やそれによって期待される効果を挙げていきます。
① メジャー行きのステップとしてのNPBの地位を確固たるものにする
2000年代に入ってから日本人選手のメジャー挑戦が本格化してきて、彼らの活躍でNPBの一定のレベルもある程度評価されるようになりました。
さらに2010年代に入ると、メジャーに定着しきれなかった外国人が来日、活躍を経てメジャーに戻り活躍するといういわゆる「逆輸入」の現象が興り始めました。マイコラスやバーネットなんかが最たる例ですね。
この流れを受けて、近年ではNPB行きを希望する外国人は一定数いるはずです。中には若いうちから日本で一旗あげて早くメジャーデビューしたいと考える選手も多いはず。
そこで要件が緩くなった外国人枠と新設の若手枠で彼らの受け皿を広げてあげれば、日本人選手も彼らのとレギュラーや1軍争いが熾烈になります。そうすれば自ずとNPBのレベルアップに繋がり、よりメジャーデビューのための有力な選択肢のひとつになるのではと考えています。
ただしメジャー移籍容認については各球団の判断に委ねられるので、そこは球団の戦略によって状況は変わってくると思いますが。
② 一流のメジャーリーガー来日の流れを加速化
2019年のストーブリーグはMLBである程度の成績を残した多くの選手が日本移籍を選んだということで話題になりました。オリックスのジョーンズはその代表格です。2020年代はこれがトレンドになるのではないかと個人的に予想しています。
こうなる背景として、近年のMLBではいくら実績があっても峠を越えた選手の移籍先がなかなか決まらない、という事態が頻発していることがあります。さらにその理由まで書くと長くなるので割愛しますが、緩和された外国人枠を彼らの受け皿として活用する余地は十分あると思います。
もちろん実績のある選手であれば年俸が高くなることが予想されます。しかし峠を超えた選手であれば、ある程度お金に余裕のある球団なら割とお買い得な金額で獲得できるのではないでしょうか。
メジャーを知る一流プレーヤーが日本に来て活躍すれば日本にいる選手にとっては敵味方に関わらず良い刺激になるはずです。
ファンからしても、メジャーのプレーを間近に見れる機会が増えることは悪いことではありません。
もちろん彼らに日本の水が合うかどうかは未知数なところがありますが…。
③ 国際試合の盛り上がり
近年はWBCやプレミア12などの国際試合が組まれる機会が多くなりました。最近では陽岱鋼やバレンティン、マシソン、デスパイネなどのNPBでプレーする(or していた)選手がナショナルチームの代表に選ばれる機会も増えています。
NPBのさらなるレベル向上と活躍する外国人選手の増加で、日本でプレーする外国人選手が国の代表に選ばれる機会が増えるはずです。
日本は国際試合への出場に寛容な国なので、他国からしてもなかなか集まらないメジャーリーガーの参加を待つよりも日本にいる自国の選手を招集した方が手取り早い場合もありますし、場合によってはマイナーリーガーのみで構成するよりもチームが強化され、大会の質も上がるのではないかと思います。
また、日本でも開催が増えている国際試合の舞台で日本人のファンを多く持つ選手が躍動すれば、侍ジャパンのライバルとはいえ、ファンとしては嬉しいのではないでしょうか (個人的には去年のプレミア12で元阪神のナバーロが出ていたのはかなり嬉しかった)。
日本でプレーする選手が国代表に選ばれる流れがトレンドになれば、ゆくゆくはWBCの決勝ラウンドを日本開催、というのも夢ではないと思います(これは完全に僕の希望的観測)。
まとめ
今回は外国人枠の改革と、それで得られる(ほとんどが希望的観測の)効果について書いてきました。
それでもNPBのレベル向上や世界の野球認知の向上には必要な対策なのではないかと考えています。
とはいえ、僕の理論はかなり良くいえば夢がありますが、悪くいえば相当ぶっ飛んでいるので賛否分かれると思います。
何か賛同意見やツッコミがあればぜひコメントしてください。