【プロ野球】独立リーグをNPB傘下に置いてすそ野の生き残りを図れ

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どうも、野球好きのちばけふです。

今回は独立リーグに関して語りたいと思います。

近年では不況の煽りなども受けて社会人チームや実業団チームの休廃止・リーグの縮小が続いてきた中で、独立リーグはそういった選手の受け皿として機能してきました。

実際、ロッテの角中選手や中日の又吉選手といった独立リーグ出身の選手がNBPの1軍で活躍したりファームチームとの練習試合で勝てるようになってきたりと、実力も付いてきています。

そして地域密着型の運営で評価を得ていることからも、今後の独立リーグの存在意義は非常に高いです。

そんな中で少子高齢化や人口減少の波でどこの球団も運営が苦しいのが実情です。

そこで、今後のことを見据えるとNPBが傘下に入れて救いの手を差し伸べるべきなんじゃないかと思っています。

独立リーグに関していろいろ調べていて見つけた以下の東洋経済の記事を参照しながら語っていきたいと思います。

 

toyokeizai.net

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ライターの広尾晃さんの記事です。

 

 


 

 

独立リーグの現状

現在のリーグ・チーム数

2004年の球団再編騒動に端を発して誕生した独立リーグ

四国アイランドリーグplusに始まり、ベースボール・チャレンジ・リーグ(略称・BCリーグ)、関西独立リーグ(2代目)の3つのリーグがあります。

チーム数はそれぞれ

  • 四国:4(徳島、香川、愛媛、高知)
  • BC:12(福島、茨城、栃木、埼玉武蔵、群馬、神奈川、新潟、信濃、富山、石川、福井、滋賀)
  • 関西:4(兵庫、06、和歌山、堺)

で合計20チーム。

四国は2004年四国4県で発足。一時九州や三重にも球団があった時期もありましたが、現在は発足当時の4チームに収まりました。

BCは2006年に新潟、富山、石川、信濃北信越4県で発足。こちらは拡大を続け、東北から北関東、中部、近畿と広範囲にわたって球団が所在。今季からは神奈川球団が参入してして12球団体制に。

関西はリーグ事体が2代目で、チームの入れ替わりが激しく、現在は4球団。ただし他リーグや社会人などとは運営方針の違いなどから孤立状態。

 

運営状況

チーム運営は苦しく、過去には四国リーグで福岡や長崎、三重などの球団が参加するも、いずれも経営難で解散。

近年では福井や福島、高知で経営者が交代したり、徳島が資金集めのためにクラウドファンディングを始めたりするなど、どこのチームも運営に余裕がない状況です。

各球団とも本拠地は高齢化の進む地方都市であることが多く、ただでさえ少ない入場料やグッズの収入の目減りは避けられない状況です。

このままでは運営が立ち行かなくなったチームがドミノ倒しになってリーグ崩壊…という事態になりかねません(実際に解散したリーグは数知れず…)

 

 

MLBの世界戦略

ここでなぜMLB?と思うかもしれませんが、実際問題、過去にMLBが日本の独立リーグを傘下に入れようとしていたことがあります。

実は両リーグともに、数年前にMLBから「マイナーリーグとして傘下に入らないか」とオファーを受けたことがある。MLBはオーストラリアのプロリーグを傘下に収め、育成した選手をMLBに送り込むとともに、現地でMLB人気を高めるマーケティングを展開している。


MLBは日本でも同じような形での提携を考えていたのだ。しかし、両リーグともにこれまでのNPBとの関係を考えて、オファーを受けなかった。NPBよりもMLBの方が独立リーグをより早い段階で、より高く評価していたのだ。

(引用:野球「独立リーグ」今後も続くには何が必要か|日本野球の今そこにある危機|東洋経済オンライン 2017/7/11配信)

両リーグとは四国とBCの2リーグを指します。

つまり、MLBは日本の独立リーグが足掛かりにして日本マーケットの拡大を図っていたわけです。

独立リーグ側はNPBとの関係を傘下入りをしなかったわけですが、NPBがそれにあぐらをかいて何もしない状況が続き、いよいよ経営が苦しくなればMLBの傘下に入ることもあるかもしれません。

 

そうなれば困るのはNPB側です。

近年ではメジャー志向の高校生も増えている中で独立リーグMLB傘下に入れば、NPBに入るよりも独立リーグに入った方が近道になると考えて、ドラフト入団を拒否する可能性も否定できません。

そうなると有望な人材のメジャー流出に拍車がかかり、NPBのレベルや人気に陰りがでることもあり得るわけです。

NPBは現在独立リーグを傘下に納めるのには消極的なようですが、大人の方々が危惧しているメジャー流出を加速させかなねないと思います。

 

 

仮にNPBが傘下に入れるにあたって

前述のような今日の独立リーグの現状やMLBの戦略を鑑みると、なるべく早めに実行したほうがいいと思います。

 

具体的な方策

①基本的に1対1の提携

出来ればNPB球団1チームにつき独立リーグ1チームが単独で提携を結び、独占的に自軍の選手を傘下チームに派遣する、というやり方がいいとは思います。

現にBCリーグに関しては12球団あるので1対1の契約が出来そうです。

ただトータルで考えると、大人の事情で関西リーグを除き四国とBCの合計は16球団なので4球団が余る計算になり、契約できない独立L球団が出てきます(そういう意味でもNPB16球団化の意義は大きい)。

ただ今後も独立リーグの球団が増えることを考えれば、NPB球団が複数チームに少人数を派遣するか、傘下球団を2つ持つということも考えられます。

 

②選手の雇用形態

基本的にNPBの育成選手や若手選手を独立リーグに派遣し、彼らの給料は派遣元の球団が負担します。その代わり、NPB球団は必要に応じて派遣選手を好きなタイミングで呼び戻すことは可能です。

コーチも派遣することで本隊との意思疎通もスムーズになります。

そして独立リーグのチームは派遣選手以外にも独自で選手を雇うことが出来ます。

 

③運営はあくまで独自で

あくまで「独立リーグ」なので運営の主体は球団自体にあり、NPB球団からの干渉を受けることはありません。

また、独立性維持のために運営会社への経営陣の出向は禁止。

監督も球団独自に擁立できます。まあ、親玉のOBが務めることになるのは容易に想像できますが。

 

メリット

この改革はNBP独立リーグ双方にメリットがあります。

 

独立リーグの活性化

独立リーグNPB所属選手が派遣されれば多少は試合の観客動員にプラスの影響が出てくると思います(根拠はない)。また、総合的にリーグのレベルを上げることにも繋がります。

 

独立リーグ球団の経営負担の軽減

主にNPBからの派遣選手で構成されれば、その分選手の給料が浮いて自軍独自の選手への支払いと運営の必要経費に収まるので費用負担が軽くなります。

 

③若手選手に実践の場が提供できる

NPB球団にしても、独立リーグに選手を派遣すれば二軍に置いておく以上に彼らの出場機会が増えて実戦感覚を養わせることが出来ます。

 

④ファームの経費削減

原則派遣元の負担は派遣選手への給料だけでいいので、極論独自に三軍を創設せずに選手を育成できます。

 

 

まとめ:日本球界の底上げには必要

記事にもある通り独立リーグは発足から10年余、衰退・縮小する社会人野球に代わる受け皿として成長し、NPBで活躍できる選手を多く輩出してきました。

そして地域密着型の運営で地方の野球発展を下支えしてきました。

今や独立リーグ無しで日本球界の発展はあり得ません。そんな中で少子化や人口減で運営が行き詰まっている球団が多いのです。

NPBも野球界発展のために幅広く活動していることは知っています。だからこそ貴重なすそ野の維持・発展のためにはこういった思い切った改革が必要なんじゃないかと思います。